【姿勢の専門家監修】腰痛の原因は“歩き方”にあった。骨盤から整う、がんばりすぎない歩行習慣

朝起きた瞬間に腰が重い。デスクワークの後は、腰の張りやだるさが取れない。このような、なんとなく慢性的な腰の痛みに悩む人は少なくありません。

一般的には運動不足や加齢が原因と考えられがちですが、実は、腰痛の多くは 「歩き方」に原因があることをご存じでしょうか。
日々の動作の中でもっとも自然で基本的な“歩く”という動き。しかし、その歩き方が間違っていると、骨盤や背骨のバランスが崩れ、腰に余分な負担がかかってしまうのです。

正しい歩き方を身につけることで、腰への負担は驚くほど軽くなります。今回は、整体のプロである当社代表・小林が、腰痛を根本から改善するための「歩き方のポイント」と「日常で意識すべき姿勢」について詳しく解説します。

コメント(小林 篤史) 「腰痛の原因は“身体の使い方”にあります。特に多くの方が見落としているのが、日常の歩き方なんです。原因と改善のアプローチを知り、身体をラクにしていきましょう。」 参考書籍:「歩くだけで効く!おさんぽ整体(小林 篤史)」

骨盤の歪みが引き起こす腰痛の正体



腰痛を根本から改善するには、まず「骨盤の状態」を整えることが欠かせません。

骨盤は、上半身と下半身をつなぐいわば 身体の“土台”。
この土台が傾くことで、背骨・肩・首など全身のバランスが連鎖的に崩れていきます。

特に現代人は、パソコンやスマートフォンを見る時間が長く、
猫背のまま骨盤が後ろに倒れた姿勢になりがちです。
この状態では腰が丸まり、腰の筋肉が常に引っ張られて緊張してしまいます。

一方で、反り腰の人は骨盤が前に傾きすぎている状態。
背中や太ももに余分な力が入り、慢性的な張りや痛みにつながります。

コメント(小林 篤史) 「骨盤が前に傾きすぎても、後ろに倒れすぎても、どちらも腰痛を悪化させる原因になります。 大切なのは“骨盤をまっすぐ立てる”こと。これが身体を整える第一歩です。」

正しい歩き方の3原則:姿勢・骨盤・呼吸



腰痛を防ぐために欠かせないのが、骨盤を立てて歩くこと。そのための基本が、次の3つのポイントです。

01. 姿勢を整える

最初のポイントは、姿勢。立ち上がるときに軽くお腹を引き上げ、背筋を伸ばし、頭のてっぺんが糸で引かれているような感覚を意識します。

胸を張りすぎる必要はありません。背中を伸ばすのではなく、自然にまっすぐ立つが正解です。力を抜き、無理のない姿勢を保つことで、身体に余計な緊張が生まれません。

コメント(小林 篤史) 「いい姿勢とは、頑張って伸ばすものではなく、力を抜いて立ったときに自然と身体が安定する状態です。」

02. 骨盤を立てて動かす

骨盤を立てるとは、腰の下に骨盤を垂直に置くような感覚です。お腹を軽く引き上げると、自然に骨盤が起き上がり、背骨がまっすぐになります。

その姿勢をキープしたまま、歩くときは「後ろ足で地面を押す」ように意識しましょう。 そうすることで、骨盤が前後にスムーズに動き、腰を支える筋肉のバランスも自然に整います。

コメント(小林 篤史) 「歩くたびに骨盤が動く。これが本来の歩行です。骨盤が止まっていると、腰だけが頑張ってしまい、負担が集中します。」

03. 呼吸を意識する

3つ目のポイントは、呼吸。歩きながら、鼻からゆっくり吸って、口から細く長く吐く。3歩で吸って、3歩で吐くようなテンポで行うと、体幹が自然に安定します。

深い呼吸は、体幹を支えるインナーマッスルを刺激し、身体全体のリズムを整える効果があります。

コメント(小林 篤史) 「正しい姿勢と呼吸はセットです。呼吸が浅いときは、姿勢が崩れているサイン。深い呼吸ができる状態こそ、身体が整っている証拠なんです。」

腰痛を悪化させる「NG歩行」の例

では、どんな歩き方が腰に負担をかけてしまうのでしょうか。日常でよく見られるNG歩行を3つ紹介します。

01. つま先歩き

足先だけで地面を蹴るような歩き方は、ふくらはぎが張りやすく、骨盤の動きを妨げます。かかとから着地し、足裏全体で地面を押し出す意識を持つようにしましょう。

02. 猫背歩行

背中が丸まったまま歩くと、骨盤が後ろに倒れ、腰が引っ張られます。胸を軽く開き、目線を2〜3メートル先に。お腹を引き上げる感覚で姿勢を整えましょう。

03. 早歩き・前のめり歩行

早く歩こうとして重心が前に行くと、腰が反って前傾姿勢になります。スピードよりも、リズム。呼吸を合わせて、骨盤の動きを意識しましょう。

歩くスピードや距離よりも、“姿勢と呼吸の質”が何よりも大切。たとえ10分でも、正しい歩き方ができれば十分に効果があります。

コメント(小林 篤史) 「腰痛に悩む方ほど、“一生懸命歩こう”としがち。でも大切なのは、力を抜いて、身体が自然に動くリズムを取り戻すことなんです。」(代表の小林)

歩くだけで整う「おさんぽ整体」という考え方

骨盤を立てて歩くことで、身体全体のバランスが自然と整う。この“歩くことで身体を整える”という考え方を、当社代表の小林は「おさんぽ整体」と呼んでいます。

おさんぽ整体は、無理な運動をしなくても身体の歪みをリセットできる方法。歩くたびに骨盤が前後に動き、全身の筋肉が連動することで、「歩く=自然な整体」という状態をつくり出します。
つまり、歩くことそのものがセルフケアになるのです。

コメント(小林 篤史) 「整体は、特別な場所で受けるものではありません。日常の中で、身体を自分で整えることができる。それを伝えたくて“おさんぽ整体”というメソッドをつくりました。」

歩行とインナーマッスルの関係

正しい歩き方は、腰痛だけでなく、体幹の安定にも直結します。歩く際に骨盤がスムーズに動くと、身体の深層にある「インナーマッスル」が働きます。

特に重要なのが、以下の3つの筋肉。
  • 腸腰筋(脚の付け根を支える筋肉)
  • 多裂筋(背骨を支える深層筋)
  • 横隔膜(呼吸をコントロールする筋肉)

骨盤を立てて歩くと、これらの筋肉が自然に連動し、身体を支える軸が強化されていきます。

コメント(小林 篤史) 「身体の奥にあるインナーマッスルは、意識して鍛えるのが難しい筋肉です。でも、正しく歩くだけで自然に使えるようになります。だからこそ“歩く整体”がもっとも効率的なんです。」

デスクワーク中でもできる「ミニ整体」

腰痛を引き起こす原因の多くは、実は「動かない時間」にあります。座りっぱなしの姿勢では骨盤が後ろに倒れ、筋肉が固まりやすくなります。

おさんぽ整体の考え方では、「動かない時間をリセットする小さな動き」を生活の中に取り入れることを提案しています。
  • 椅子に深く腰をかけて骨盤を立てる
  • 肩をすくめてストンと落とす
  • 両手を頭の後ろで組んで胸を開く

この3つを行うだけでも、腰まわりや背中の血流が改善し、仕事中のだるさや疲労感が軽くなります。

コメント(小林 篤史) 「姿勢を変えるのは難しいと思われがちですが、実際には“少しの意識”で身体はすぐに反応します。デスクワークでもできるケアこそ、毎日続けられる整体です。」

靴選びと歩行の関係

意外と見落とされがちなのが、「靴選び」。いくら正しい姿勢で歩こうとしても、靴が合っていないと骨盤の動きが妨げられます。

ポイントは、かかとの安定感 と 足裏のフィット感。底が柔らかすぎる靴は重心がブレやすく、腰痛を悪化させる原因にもなります。

特に女性の場合、ヒールや厚底靴を長時間はくと、骨盤が前傾しやすくなります。 できるだけフラットで安定した靴を選び、足の裏で地面を押し出すように歩くことを意識しましょう。

コメント(小林 篤史) 「歩き方を変えるには、まず“靴”を見直すこと。正しい歩行は、正しい接地から始まります。」

日常生活の中でできる意識とサポート

歩き方を変えることは、特別なトレーニングをすることではありません。日常の中で、ちょっとした意識の置き方を変えるだけで身体は整いはじめます。
  • 通勤中のエスカレーターではなく階段を使う
  • 家事の合間に肩をすくめて下ろす
  • 鏡の前で骨盤の傾きをチェックする
  • 信号待ちの間に軽くお腹を引き上げる

こうした習慣の積み重ねが、無理なく続けられる「整体習慣」をつくります。

さらに、歩行時の骨盤サポートとして、骨盤を立てやすくするインナーやショーツを活用するのもおすすめです。下半身の姿勢を安定させることで、正しい歩行フォームが身につきやすくなります。

特に立ち仕事やデスクワークの多い方にとっては、「整えるケア」を無理なく生活に取り入れるサポートになります。

コメント(小林 篤史) 「身体は、ほんの少しの意識で変わります。頑張るのではなく、“気づいたときに整える”。その繰り返しが、痛みのない身体を育てていくんです。」

習慣化が「整う身体」をつくる



身体を整える一番の近道は、続けること。どんなに効果的な方法でも、特別な時間を取らなければ続きません。

おさんぽ整体の特徴は、生活の延長線上でできることです。通勤中・買い物中・家の中など、日常の動作を意識的に変えるだけで、少しずつ身体が変わっていきます。

コメント(小林 篤史) 「身体は、いたわった分だけ応えてくれます。だからこそ、頑張らなくてもできる方法を提案しています。」(代表の小林)

続けられる健康法であること。それが、おさんぽ整体が支持される最大の理由です。

まとめ

腰痛は、長年のクセや姿勢の乱れから生まれる「身体のサイン」。そのサインを無視せず、歩き方を見直すだけで、骨盤のバランスが整い、腰への負担が大幅に減っていきます。

正しい姿勢で、深い呼吸をしながら歩く。たったそれだけで、身体の軸が整い、疲れにくく、呼吸しやすい身体へと変わっていきます。

コメント(小林 篤史) 「整体は、特別な場所で受けるものではなく、誰もが自分でできる“日常の中の習慣”です。歩くことを変えれば、身体も人生も変わります。」

腰痛を感じたときこそ、一度立ち止まって、自分の歩き方を見直してみてください。その一歩が、身体を整える最初の一歩になります。