「産後、体型がなかなか戻らない」
「腰の違和感や尿漏れが気になるようになった」
「疲れやすくなった気がする」
出産後、このような変化を感じている方は少なくありません。ただ、多くの方が「産後だから仕方ない」「時間が経てば自然に戻るはず」と考え、はっきりしたケアをしないまま日常に戻っていきます。
ですが、産後の身体は元に戻る途中ではなく、「新しい身体の使い方に切り替わる時期」にあります。その切り替えがうまくいかないと、腰痛・尿漏れ・姿勢の崩れといった不調が、長引いてしまう場合があります。
今回は、産後の骨盤について、骨盤そのものの構造や出産によって起こる変化、骨盤底筋と姿勢の関係について解説しながら、頑張りすぎず、生活の中で整えていくための考え方をお伝えします。
産後の骨盤について考えるとき、まず押さえておきたいのが、骨盤はどう動き、どう支えられているのかという点です。多くの不調は、骨盤が開いたことだけでなく、安定しにくい状態が続くことによって起こります。
ここでは、骨盤の構造と出産時の動きを整理しながら、なぜ開いたままだと感じるのかを見ていきましょう。
骨盤は、一枚の輪のように見えますが、実際には複数の骨が組み合わさった立体構造です。左右の寛骨(かんこつ)と、中央の仙骨(せんこつ)が関節で連結され、わずかな動きを許容することで、歩行や姿勢変化に対応しています。
この「わずかな可動性」は、日常動作には必要不可欠なものです。しかし、出産という大きな負荷がかかることで、本来は一時的であるはずの可動域の広がりが、そのまま残りやすくなることがあります。
出産時の骨盤の動きは、単純な左右方向の拡張ではありません。恥骨結合が前方でゆるみ、仙腸関節が後方で可動し、左右の寛骨が後ろ下方へ斜めに回旋することで、産道が確保されます。
この動きは非常に立体的で、骨盤が開くというよりも、骨盤全体の形状が変化すると考えたほうが近い状態です。そのため、出産後に元の位置に戻るには、時間が経つのを待つだけでなく、筋肉による再安定化が必要になります。
妊娠中から分泌される女性ホルモン・リラキシンは、靭帯をゆるめ、関節の動きを大きくします。これは出産に不可欠な反応ですが、同時に骨格そのものの安定性は一時的に低下します。
つまり、身体は骨で支える状態から、筋肉で支える状態へ一時的に移行しているのです。しかし妊娠中は、お腹の重みや姿勢変化によって、骨盤を支える筋肉が十分に働きにくくなります。その結果、産後も骨盤が安定せず、「開いたまま」「戻っていない」という感覚につながりやすくなります。

産後の骨盤ケアで頻繁に登場するのが「骨盤底筋」という言葉です。ただ、具体的にどんな役割を持ち、なぜ産後に注目されるのかよくわからない方も多いでしょう。
ここでは、骨盤底筋の働きと、産後に起こりやすい変化について整理します。
骨盤底筋は、骨盤の底で内臓を支えるハンモック状の筋肉群です。排泄のコントロールだけでなく、姿勢保持や体幹の安定、呼吸との連動など、全身の動きに深く関与しています。
特に重要なのは、骨盤底筋が単独で働く筋肉ではないという点です。腹筋や背筋、横隔膜と連動しながら、身体の内側から支える役割を担っています。
妊娠中、骨盤底筋は内臓と胎児の重みを下から支え続けます。出産時には、一時的に大きく引き伸ばされ、筋肉としては非常に負荷の高い状態になります。
この影響で、産後は「力を入れているつもりでも、うまく入らない」「締めている感覚がわからない」と感じる方も少なくありません。
筋肉は、正しい位置で使われてはじめて回復のスイッチが入るため、姿勢や骨盤の位置がズレたままだと、骨盤底筋も働きにくい状態が続きます。

産後の不調でよく挙げられるのが「反り腰」という姿勢変化です。これは見た目の問題だけでなく、骨盤底筋や腰への負担に直結します。
妊娠中は、お腹の重みで重心が前に移動し、身体は無意識にバランスを取ろうとします。その結果、腰を反らせる姿勢が長期間続きます。これが、反り腰の原因となります。
この姿勢は、出産後すぐにリセットされるわけではありません。出産後も、育児や抱っこ動作によって、前傾・反り腰のクセがさらに固定されるケースもあります。
反り腰の状態では、骨盤が前傾し、下腹部と骨盤底筋が使われにくくなります。代わりに腰の筋肉が常に緊張し、負担を受け続けます。
その結果、腰痛が慢性化したり、疲労感が抜けにくくなったりします。また、骨盤底筋が働きにくいことで、尿漏れが改善しにくくなる場合もあります。
骨盤の不安定さは、時間をかけて全身に影響を広げていきます。ここでは、産後によく見られる変化を整理します。
骨盤が安定しないと、身体は他の部位でバランスを取ろうとします。特に腰・太もも・お尻の筋肉が過剰に働きやすくなります。
この状態が続くと、張りや重だるさが慢性化し、回復しにくい身体になってしまいます。
尿漏れは産後に一時的に起こることがありますが、長引く場合は筋力不足だけが原因ではありません。骨盤底筋が働ける位置に骨盤が戻っていないと、筋肉は十分に機能できません。
そのため、姿勢と骨盤位置の調整が、改善の前提条件になります。

産後の骨盤ケアというと、「とりあえず締める」「とにかく整える」といった方法を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、骨盤の状態は人によって異なり、同じケアをしても感じ方や効果に差が出ることがあります。
産後の骨盤は、大きく分けると「前傾しやすいタイプ」と「後傾しやすいタイプ」に分かれやすい傾向があります。これは出産の仕方や妊娠中の姿勢、産後の生活習慣によって左右されます。骨盤のケアを始める前に、まずは自分の骨盤がどちらのタイプか確認してみましょう。
前傾タイプは、骨盤が前に倒れやすい状態です。立ったときに腰が反りやすく、下腹部が前に突き出たように感じる方は、このタイプに当てはまる可能性があります。
前傾タイプの場合、腰の筋肉が常に引き伸ばされやすく、「立っているだけで腰が疲れる」「長時間抱っこすると腰がつらい」といった不調が出やすくなります。
また、骨盤が前に倒れることで骨盤底筋が働きにくくなり、尿漏れや下腹部の力の入りにくさにつながることもあります。
後傾タイプは、骨盤が後ろに倒れやすい状態です。座ったときに背中が丸まりやすく、お尻が後ろに逃げるような座り方になりやすいのが特徴です。
このタイプでは、「座っているとすぐ猫背になる」「お尻や太ももの裏が張りやすい」といった悩みが出やすくなります。
後傾した骨盤は、身体を支える力が前側に伝わりにくく、結果として姿勢が崩れやすくなり、疲労がたまりやすくなります。

産後の骨盤ケアは、特別なトレーニングや長時間の運動が必要だと思われがちです。しかし、実際には日常の身体の使い方を少し見直すことが、もっとも現実的で続けやすい方法です。
産後は、睡眠不足や育児による負担が重なり、「頑張ろう」と思っても思うように時間が取れない時期でもあります。だからこそ、完璧を目指すよりも、できることを少しずつ積み重ねることが大切です。
骨盤ケアというと、「キュッと締める」イメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、力を入れて締めようとすると、かえって腰やお腹に余計な緊張が入ることがあります。
まず意識したいのは、骨盤が前にも後ろにも倒れすぎず、自然に立った位置にあるかどうかです。
座ったときや立ったときに、「腰を反らせすぎていないか」「背中が丸まりすぎていないか」を確認するだけでも、骨盤を立てる感覚が少しずつつかみやすくなります。
骨盤底筋は、呼吸と深く関係しています。息を止めたまま力を入れようとすると、うまく使えないことが多い筋肉です。
おすすめなのは、息をゆっくり吐くときに、お腹の奥と一緒に骨盤の下から引き上がるような感覚を意識すること。強く締めるのではなく、呼吸に合わせて自然に動く感覚を大切にしましょう。
産後の骨盤ケアは、運動の時間だけで行うものではありません。抱っこをするとき、家事をするとき、椅子に座るときなど、日常の何気ない動作すべてがケアのチャンスになります。
例えば、「抱っこするときに腰だけで反らず、身体全体で支える」「立ち上がるときに勢いで動かず、身体の中心を意識する」「座るときに骨盤を立てる感覚を思い出す」といった小さな意識の積み重ねが、骨盤底筋や体幹を目覚めさせていきます。
毎日完璧に意識し続ける必要はありません。疲れている日、余裕がない日は、何もできなくても問題ありません。大切なのは、「思い出したときに戻れる感覚」を持っておくこと。
その感覚があるだけで、身体は少しずつ変わっていきます。

産後の骨盤ケアは、意識し続けることや、頑張り続けることが前提になると、どうしても続きにくくなります。特に育児中は、姿勢や身体の使い方を常に気にかける余裕がない日も少なくありません。
そのようなときに役立つのが、日常の動作そのものがケアにつながる環境を整えておくことです。
たとえば、骨盤を無理に正しい位置へ戻そうとするのではなく、自然と正しい位置に戻りやすい状態を保てるようにするという考え方もあります。
ボディスプラウトが取り扱う「整体ショーツNEO+」は、その発想から生まれたはくだけ整体ショーツです。過度に締めつけるのではなく、骨盤まわりが安定しやすい環境をつくることで、立つ・座る・歩くといった日常動作の中で、姿勢や身体の使い方が崩れにくくなることを目指しています。
産後の身体にとって大切なのは、一時的に整えることよりも、整った状態が無理なく続くこと。生活の中で自然にケアが積み重なっていく環境をつくることが、結果的に不調の予防につながります。
産後の骨盤ケアに必要なのは、特別なトレーニングや強い負荷ではありません。まずは、自分の身体で何が起きているのかを理解すること、そして、無理なく続けられる形で向き合うことです。
骨盤は、時間とともに自然に戻るものではなく、日々の姿勢や動作の積み重ねによって、少しずつ安定していきます。
身体の仕組みを知り、完璧を目指さず、できることを続けていく。その積み重ねが、腰痛や尿漏れといった不調を遠ざけ、将来の身体を守ることにつながります。
頑張らなければならないケアではなく、生活の中で自然に続けられるケアを選ぶこと。それが、産後の身体と長く付き合っていくための大切な視点です。
「腰の違和感や尿漏れが気になるようになった」
「疲れやすくなった気がする」
出産後、このような変化を感じている方は少なくありません。ただ、多くの方が「産後だから仕方ない」「時間が経てば自然に戻るはず」と考え、はっきりしたケアをしないまま日常に戻っていきます。
ですが、産後の身体は元に戻る途中ではなく、「新しい身体の使い方に切り替わる時期」にあります。その切り替えがうまくいかないと、腰痛・尿漏れ・姿勢の崩れといった不調が、長引いてしまう場合があります。
今回は、産後の骨盤について、骨盤そのものの構造や出産によって起こる変化、骨盤底筋と姿勢の関係について解説しながら、頑張りすぎず、生活の中で整えていくための考え方をお伝えします。
産後の骨盤は、なぜ開いたままだと感じるのか?

産後の骨盤について考えるとき、まず押さえておきたいのが、骨盤はどう動き、どう支えられているのかという点です。多くの不調は、骨盤が開いたことだけでなく、安定しにくい状態が続くことによって起こります。
ここでは、骨盤の構造と出産時の動きを整理しながら、なぜ開いたままだと感じるのかを見ていきましょう。
骨盤は「輪」ではなく「立体構造」
骨盤は、一枚の輪のように見えますが、実際には複数の骨が組み合わさった立体構造です。左右の寛骨(かんこつ)と、中央の仙骨(せんこつ)が関節で連結され、わずかな動きを許容することで、歩行や姿勢変化に対応しています。
この「わずかな可動性」は、日常動作には必要不可欠なものです。しかし、出産という大きな負荷がかかることで、本来は一時的であるはずの可動域の広がりが、そのまま残りやすくなることがあります。
出産時、骨盤はどう動くのか
出産時の骨盤の動きは、単純な左右方向の拡張ではありません。恥骨結合が前方でゆるみ、仙腸関節が後方で可動し、左右の寛骨が後ろ下方へ斜めに回旋することで、産道が確保されます。
この動きは非常に立体的で、骨盤が開くというよりも、骨盤全体の形状が変化すると考えたほうが近い状態です。そのため、出産後に元の位置に戻るには、時間が経つのを待つだけでなく、筋肉による再安定化が必要になります。
リラキシンがもたらす「支えを筋肉に委ねる状態」
妊娠中から分泌される女性ホルモン・リラキシンは、靭帯をゆるめ、関節の動きを大きくします。これは出産に不可欠な反応ですが、同時に骨格そのものの安定性は一時的に低下します。
つまり、身体は骨で支える状態から、筋肉で支える状態へ一時的に移行しているのです。しかし妊娠中は、お腹の重みや姿勢変化によって、骨盤を支える筋肉が十分に働きにくくなります。その結果、産後も骨盤が安定せず、「開いたまま」「戻っていない」という感覚につながりやすくなります。
骨盤底筋とは?産後に注目される理由

産後の骨盤ケアで頻繁に登場するのが「骨盤底筋」という言葉です。ただ、具体的にどんな役割を持ち、なぜ産後に注目されるのかよくわからない方も多いでしょう。
ここでは、骨盤底筋の働きと、産後に起こりやすい変化について整理します。
骨盤底筋は「内臓と姿勢の土台」
骨盤底筋は、骨盤の底で内臓を支えるハンモック状の筋肉群です。排泄のコントロールだけでなく、姿勢保持や体幹の安定、呼吸との連動など、全身の動きに深く関与しています。
特に重要なのは、骨盤底筋が単独で働く筋肉ではないという点です。腹筋や背筋、横隔膜と連動しながら、身体の内側から支える役割を担っています。

妊娠・出産が骨盤底筋に与える影響
妊娠中、骨盤底筋は内臓と胎児の重みを下から支え続けます。出産時には、一時的に大きく引き伸ばされ、筋肉としては非常に負荷の高い状態になります。
この影響で、産後は「力を入れているつもりでも、うまく入らない」「締めている感覚がわからない」と感じる方も少なくありません。
筋肉は、正しい位置で使われてはじめて回復のスイッチが入るため、姿勢や骨盤の位置がズレたままだと、骨盤底筋も働きにくい状態が続きます。
産後に反り腰が起こりやすい理由

産後の不調でよく挙げられるのが「反り腰」という姿勢変化です。これは見た目の問題だけでなく、骨盤底筋や腰への負担に直結します。
妊娠中は、お腹の重みで重心が前に移動し、身体は無意識にバランスを取ろうとします。その結果、腰を反らせる姿勢が長期間続きます。これが、反り腰の原因となります。
この姿勢は、出産後すぐにリセットされるわけではありません。出産後も、育児や抱っこ動作によって、前傾・反り腰のクセがさらに固定されるケースもあります。
反り腰が続くと何が起こるか
反り腰の状態では、骨盤が前傾し、下腹部と骨盤底筋が使われにくくなります。代わりに腰の筋肉が常に緊張し、負担を受け続けます。
その結果、腰痛が慢性化したり、疲労感が抜けにくくなったりします。また、骨盤底筋が働きにくいことで、尿漏れが改善しにくくなる場合もあります。
骨盤が不安定なまま生活すると起こりやすい変化
骨盤の不安定さは、時間をかけて全身に影響を広げていきます。ここでは、産後によく見られる変化を整理します。
腰や下半身が代わりに頑張ってしまう
骨盤が安定しないと、身体は他の部位でバランスを取ろうとします。特に腰・太もも・お尻の筋肉が過剰に働きやすくなります。
この状態が続くと、張りや重だるさが慢性化し、回復しにくい身体になってしまいます。
尿漏れが改善しにくい背景
尿漏れは産後に一時的に起こることがありますが、長引く場合は筋力不足だけが原因ではありません。骨盤底筋が働ける位置に骨盤が戻っていないと、筋肉は十分に機能できません。
そのため、姿勢と骨盤位置の調整が、改善の前提条件になります。
まずは自分の骨盤タイプを知ることから始める

産後の骨盤ケアというと、「とりあえず締める」「とにかく整える」といった方法を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、骨盤の状態は人によって異なり、同じケアをしても感じ方や効果に差が出ることがあります。
産後の骨盤は、大きく分けると「前傾しやすいタイプ」と「後傾しやすいタイプ」に分かれやすい傾向があります。これは出産の仕方や妊娠中の姿勢、産後の生活習慣によって左右されます。骨盤のケアを始める前に、まずは自分の骨盤がどちらのタイプか確認してみましょう。
前傾タイプの特徴
前傾タイプは、骨盤が前に倒れやすい状態です。立ったときに腰が反りやすく、下腹部が前に突き出たように感じる方は、このタイプに当てはまる可能性があります。
前傾タイプの場合、腰の筋肉が常に引き伸ばされやすく、「立っているだけで腰が疲れる」「長時間抱っこすると腰がつらい」といった不調が出やすくなります。
また、骨盤が前に倒れることで骨盤底筋が働きにくくなり、尿漏れや下腹部の力の入りにくさにつながることもあります。
後傾タイプの特徴
後傾タイプは、骨盤が後ろに倒れやすい状態です。座ったときに背中が丸まりやすく、お尻が後ろに逃げるような座り方になりやすいのが特徴です。
このタイプでは、「座っているとすぐ猫背になる」「お尻や太ももの裏が張りやすい」といった悩みが出やすくなります。
後傾した骨盤は、身体を支える力が前側に伝わりにくく、結果として姿勢が崩れやすくなり、疲労がたまりやすくなります。
今日からできる、無理のない骨盤ケア

産後の骨盤ケアは、特別なトレーニングや長時間の運動が必要だと思われがちです。しかし、実際には日常の身体の使い方を少し見直すことが、もっとも現実的で続けやすい方法です。
産後は、睡眠不足や育児による負担が重なり、「頑張ろう」と思っても思うように時間が取れない時期でもあります。だからこそ、完璧を目指すよりも、できることを少しずつ積み重ねることが大切です。
骨盤を「締める」より「立てる」
骨盤ケアというと、「キュッと締める」イメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、力を入れて締めようとすると、かえって腰やお腹に余計な緊張が入ることがあります。
まず意識したいのは、骨盤が前にも後ろにも倒れすぎず、自然に立った位置にあるかどうかです。
座ったときや立ったときに、「腰を反らせすぎていないか」「背中が丸まりすぎていないか」を確認するだけでも、骨盤を立てる感覚が少しずつつかみやすくなります。
呼吸と骨盤底筋を連動させる
骨盤底筋は、呼吸と深く関係しています。息を止めたまま力を入れようとすると、うまく使えないことが多い筋肉です。
おすすめなのは、息をゆっくり吐くときに、お腹の奥と一緒に骨盤の下から引き上がるような感覚を意識すること。強く締めるのではなく、呼吸に合わせて自然に動く感覚を大切にしましょう。
日常動作の中で少しずつ整える
産後の骨盤ケアは、運動の時間だけで行うものではありません。抱っこをするとき、家事をするとき、椅子に座るときなど、日常の何気ない動作すべてがケアのチャンスになります。
例えば、「抱っこするときに腰だけで反らず、身体全体で支える」「立ち上がるときに勢いで動かず、身体の中心を意識する」「座るときに骨盤を立てる感覚を思い出す」といった小さな意識の積み重ねが、骨盤底筋や体幹を目覚めさせていきます。
「できない日」があっても大丈夫
毎日完璧に意識し続ける必要はありません。疲れている日、余裕がない日は、何もできなくても問題ありません。大切なのは、「思い出したときに戻れる感覚」を持っておくこと。
その感覚があるだけで、身体は少しずつ変わっていきます。
無理なく続けられる骨盤ケアの考え方

産後の骨盤ケアは、意識し続けることや、頑張り続けることが前提になると、どうしても続きにくくなります。特に育児中は、姿勢や身体の使い方を常に気にかける余裕がない日も少なくありません。
そのようなときに役立つのが、日常の動作そのものがケアにつながる環境を整えておくことです。
たとえば、骨盤を無理に正しい位置へ戻そうとするのではなく、自然と正しい位置に戻りやすい状態を保てるようにするという考え方もあります。
ボディスプラウトが取り扱う「整体ショーツNEO+」は、その発想から生まれたはくだけ整体ショーツです。過度に締めつけるのではなく、骨盤まわりが安定しやすい環境をつくることで、立つ・座る・歩くといった日常動作の中で、姿勢や身体の使い方が崩れにくくなることを目指しています。
産後の身体にとって大切なのは、一時的に整えることよりも、整った状態が無理なく続くこと。生活の中で自然にケアが積み重なっていく環境をつくることが、結果的に不調の予防につながります。
まとめ
産後の骨盤ケアに必要なのは、特別なトレーニングや強い負荷ではありません。まずは、自分の身体で何が起きているのかを理解すること、そして、無理なく続けられる形で向き合うことです。
骨盤は、時間とともに自然に戻るものではなく、日々の姿勢や動作の積み重ねによって、少しずつ安定していきます。
身体の仕組みを知り、完璧を目指さず、できることを続けていく。その積み重ねが、腰痛や尿漏れといった不調を遠ざけ、将来の身体を守ることにつながります。
頑張らなければならないケアではなく、生活の中で自然に続けられるケアを選ぶこと。それが、産後の身体と長く付き合っていくための大切な視点です。